「夢と現実」

「なあ、お前はなんでいつもアニメばっか観てんの?そんなに面白い?」

「うん。面白いよ。自分には味わえないような体験が出来るから」

「そうなんだ。俺はそんなおとぎ話みたいなものを観てるよりも現実をもっと最高なものにしたいけどな。お前はアニメが現実になったら最高だと思わないの?」

「アニメが現実になったらいいなって思うことはあるけど、そうするとアニメが現実になるからまたアニメを探さなくちゃいけなくなるね」

「お前はいつも夢がないな。でもそういうわけのわからない感じはお前のいいところだよな。じゃあお前はアニメに何を求めてんの?」

「僕がアニメに求めているのは夢だよ。僕は夢を見ているのが好きなんだ」

「その夢を現実にしたいと思わないの?」

「思わないよ。だって夢が現実になったら夢じゃなくなっちゃうから。僕は夢を見るのが好きなんだ」

「本当お前は変わってるよな。俺には良くわかんないわ。夢が叶ったら俺は最高だと思うけどな」

「どんな夢を持ってるの?」

「俺の夢は、会社の社長になって大金持ちになること。そうすれば欲しいものが全部手に入るからな」

「そうなんだね。頑張ってね」

「なんだよそれだけかよ。なんか言えよ」

「なんかって何?」

「もっとこう、アドバイスとかなんでそんなことをやるの?とかあるじゃん」

「夢を叶えたいと思うなら叶えればいいと思うよ。応援してるよ」

「その夢を叶える方法がわからないから言ってんだよ。お前は何で夢を叶えたいと思わないの?」

「夢を叶える方法がわからないなら調べればいいと思う。僕は夢を叶えると現実になるから」

「調べてもわからないから言ってんの。さっきからそればっかりじゃん。それ、どういうこと?」

「夢は夢のままでいるから夢だから、夢が現実になったらそれは現実になる。ただそれだけのこと。夢を叶えた時にそう思っただけだよ」

「そうなんだ。俺にはわからない話だな。お前はどんな夢を叶えたんだよ」

「僕の夢は大したことないからいいよ」

「いいから教えろよ」

「・・・漫画家だよ」

「漫画家?!お前すごいじゃん!何でやめたの?」

「だから現実になったからだよ。それが日常になったら楽しくなかった」

「夢叶えたんだったらずっと続けていけば良かったじゃん!勿体無いなー。どうやって夢を叶えたんだよ」

「なる方法を調べてそれを実行しただけだよ。そんな特別なことはしてないよ」

「そんな特別なことしてないのに漫画家になれるわけないじゃん。もったいぶらないで教えてくれよ」

「本当だよ。だって僕にとって漫画家は夢じゃなくて現実だから。それはみんながサラリーマンになるのと何ら変わりはないよ」

「そんなわけないだろ。じゃあお前にとって漫画家は夢じゃなかったのかよ」

「始めは夢だと思ってたけど、次第に夢ではなくなってた。それが現実になってた。そしたら実際に漫画家になってた。ただそれだけ」

「なんか腑に落ちねーな。じゃあ本当に夢を叶えるのに特別なことはしてないわけ?」

「うん。だって何となく仕事に就いている人が特別なことってやってるのかな?僕にとってそれが漫画家になってただけだよ」

「そうか。じゃあ夢は叶わないってことになるじゃん」

「そうかもしれないね。目指しているときは夢かもしれないけど、それが現実に近づいていくにつれて夢が現実になっていく。その時に夢は夢じゃなくなるんじゃないかな」

「そういうもんかなー」

「わからない。でも僕はそうだったよ。だから僕は夢は夢のままでいい。現実は現実でやっていけばいいから」

「俺はそれでも夢を現実にしたいと思うけどなー」

「それは人それぞれでいいと思うよ。僕は夢は夢のままでいいと思う。ただそれだけだよ」

「じゃあお前にとって現実って何だよ」

「僕にとっての現実は今だよ。いまの現状が現実だよ」

「ってかお前って今何してんの?」

「僕は大したことはしてないよ」

「いいから教えろよ」

「・・・小説家だよ」

「え?お前って実はすごい人なの!?」

「別にすごくないよ。ただ現実を生きてるだけだよ」

「お前にとって小説家は夢じゃないのかよ」

「うん。だって僕にとって現実だから」

「じゃあお前にとって夢は何だよ」

「僕の夢は、アニメの世界を味わうことだよ」

「それって夢なのかよ」

「夢だよ。だって現実になってないから」

「そっか」

「うん」

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note|ヨシタカ

 

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